2009年10月26日月曜日

IVRCメモ



作品を見て、チームメンバーとだべって思った事のメモ。


Mommy Tummy


胎児がおなかを蹴る感覚提示がすばらしかった。妊娠した事ないので、他のものでたとえるしかないが、非常に大きな便がおなかを動いた時のような感覚。内臓が動く感じがした。審査会議でも「内臓感覚」というのが新しいという点が注目された模様。おそらく温水で密着させたうえでアクチュエータが動くのが皮膚感覚よりも内臓感覚に変化させるキーポイントではないのかという仕組みの推定をしている人もいた。内臓感覚は「気持ち悪いがきもちいい」の基本技術になりうるので今後を期待する。


重さを感じるという点では、そこまで重いとおもわなかった。多分、妊娠前の体重が80kg(自分)のがっしりした妊婦なんて居ないので、その点を考慮に入れないと妊娠体験にはならないかもしれない。また、想定タスクとして非常に高い場所のものをとるという事で洗濯もの取り込みタスクを与えようとしていたが、正直微妙。1枚の洗濯物を取るのに苦労するシーンってまずない。その辺妊婦の体験談等のサーベイ不足でないか?


Air Hair


はさみの感覚が秀逸。しかもはさみの振動の記録・再生がまったく同一のデバイスで可能という事で今後の新たな感覚記録・再生デバイスとして期待できる。Air Hair同様モーターでSPIDERをはじめペンなどで間接的に接触感覚を提示するデバイスは多くあるので同技術の応用範囲は広いと思われる。


切られる側の提示はエアを吹き付けることで髪の毛を引っ張られる感覚を提示するといっていたが、圧力不足もあるせいか、不発だった。むしろ腕やハサミを頭上でブンブンふりまわしている感じだった。


あんこは、ギャグとして進んでほしい(笑。ただ、ほっとくと乾くあんこになったり、ほっとく溶けるあんこになったりと非常に奥深いあんこの知識を会得していたのは関心した。また、あんこを注射器であそこまで安定して射出できるなら別のものにそのうち応用できそう。


ダイラタノシー


すばらしい触覚提示だった。ねっとり絡みつく、凹凸のある物体が床に張り付いているという状況を綺麗に表現できていた。白い片栗粉ではなく赤ぐろくすると、ほんと救いようも無くリアルに恐怖を感じるものになりそうな予感。個人的にはそっち方向でお化け屋敷でつくってほしい。てじゃなくて足にはいてもいいしさ。


残念な点は、時間を置くとどんどん片栗粉が集まってくるので設計者が意図したよりも提示力が強くなる点。このへんは何かしら出力補正なり、リフレッシング処理で解決できそう?また当然ながらエッヂとか表現できるわけではないので、ヒトデの絵がでていてそれを触ってもヒトデって感じはしなかった。海藻や蛸は元々どろんとしているので違和感が比較的少ないと感じた。コンテンツを練る時間がもうちょいあるとよかったのかな?


Column Gear


完成度が高く、美しかった。また一つのコントローラをが一つの伸縮方向に対応付けられていて。コントローラも振った振幅=コラムギアの伸張ぐあいという簡単な対応なのがわかりやすく、ちゃんと使い込んで検討したという感じがあった。しかし、見ず知らずの人が協調作業してもどかしさを感じるというところまでいくには時間がかかるので、そこまでの体験をしている人は少数に思えた。そのへん説明スタッフをうまく使ってお客さんとともにやるといいかも?





海へ


スピーカー足に振動感覚を提示するとの事だった、振動自体は感じる事ができたのでよかった。


しかし、水の振動か?といわれると疑問が残った。マイクで録音してそのまま再生したと言っているが


本来はもっと、収録デバイスと再生デバイスの関係。(再現性)について考察すべきではないのだろうか。


また折角川を足で感じようという作品なのに、長靴前提なのが残念。水の冷たさを表現するために保冷剤をいれていたが、所詮長靴ごしでは湿った靴を履いたときのつめたさがする程度なので、ちょっとなー。と思った。


スピーカーを足裏にも配置して石を入れるなど工夫したといっていたが、正直なにも感じなかったのがちょっと残念。あと、なぜか体験の回転が異常に遅かった。なんで?


スパイダーヒーロー


糸をを掃除機でひきこんで力覚提示するという手法は、ユーザが手を自由に動かしてもスムーズに一定の力を提示できるという意味ですばらしかった。またゲームの動かし方もわかりやすいし、練習すれば連続渡りができるようになる等、うまいバランスだと感じた。


ただ風の提示にメリハリが無く、若干不満を感じた。もうちょっと強調をかけた風の提示でよかったのではないだろうか。あとWiiバランスボードで視点移動するのは、現実的な選択ではあるものの、使い勝手はいまいち。





だいたい無限デスク


最初のほうは、ずっと調整中だったが、後半においては、それなりの堅牢さを持っていてよかった。ひたすら開いてくる引き出しを閉めるというのは、意外にも楽しかった。エンターテイメント性は磨けばもっとでてくるかも。


ただ、引き出しの中のもの(パンダ)が途中で出てくる等の演出は上の引き出しにじゃまされて見えなかったりしたので、ちょっと残念。また音声と引き出しの動きのタイミングがずれていたのでそのへんは要改良だと思う。


また引き出しの動きについて「ギャーーハハハハ」という効果音とともにでてくるにしては、スーッと開くのが解せない。もとガタガタ、バーーンって開けば良いのに。


ビッグマウス


観客の様子をみているとコンセプトは良かったように思える。声が変わって自分の代わりに口を動かしてしゃべってくれるのは、意のままに操る感覚があって楽しいのだろう。特にそれがロボットではなく、口だけお化けになっていたのがよかったのだとおもう。


しかし、ぜんぜん安定動作してなかったので非常に残念。


花よ、咲け


単純な灰をなげるという単純なインタラクションなのがよかった。しかしBB弾を灰がわりにブラインドになげるのでガシャンガシャンうるさく、「はなさかじいさん」の世界ではなかった。ただし、なげたものがスクリーンに綺麗にすいこまれていくのは評価できる。


あと、画像処理のロバスト性など基本的な経験が不足しているのはいなめなかった。


Piano Dan


ピアノを弾いてると可愛いかえるがぴょんぴょん飛ぶというのは確かによかったが、企画書にあった「自動演奏ピアノの不気味さをARで軽減」は嘘だろと思った。むしろそれならプロジェクタでピアノ上に投影してあげるほうがましだとおもった。展示も折角のピアノがでかいモニタと操作用シンセサイザーの後ろにおいてあったので、あまり現実に融合している感じはなく、むしろ重たいピアノ搬入しなくてもCGでいいじゃんという展示になっていたのが残念。


途中おちゃらけで展示員がカメラの向こうでかえるを捕まえるそぶりしていたが、そっちをちゃんと展示要素とし


て取り入れたほうがむしろいいいんじゃないかなぁ?


SCOPE


HMDとカメラとPCだけで簡単にできるARという事で、搬入・設置もすばやく良かった。ARのできとしてはマルチマーカー等で頑健性を上げる等、ゲームに熱中しても大丈夫な配慮が感じられた。


ただし、展示会で使うという意味ではちょっとルールが複雑すぎた感じがした。説明するのに時間を使い、回転が遅かった。またARということで、現実世界の障害物(子供部屋にちらかったおもちゃ)等をうまく利用して、相手のカメラから視覚的に逃げれば攻撃されないという発想と、ルールは良かったが。展示の時は机だけ、そんな感じのバトルフィールドが用意されてなかったのが残念。





展示全般について




  • フランスチームには日本語解説員が必要。フランス人とは片言のコミュニケーションでいいので、ちゃんとゲームを理解して楽しさを伝えられる人が必要

  • 床掃除が必要。展示期間中標準では掃除がはいらないのだが、IVRCでは調整や改良を展示中にやっちゃうので床に細かいごみがおちている事がしばしばあった。

  • スタッフルームの確保。DCExpoと一緒にやるときはチームのブースレイアウトと同格にスタッフルームを図面にいれておかないと痛い目みる。特に「電源」「光源」「ネット」の確保。

  • 生中継のひと向けに。FOMAとEモバの入り具合は確認しておきたかった。

  • 体験整理券は有効。体験整理券がないと回転が低い作品に人だかりができて、他の作品の邪魔になったりする。


 整理券は、事務局で通し番号をふって。チームに貸与する形が良い。(番号がかぶらないので)


 事前にチームにも整理券の話をしておくべきだった。




  • 大江戸温泉最強?


 未来館まで徒歩5分なのは強い。早朝担当のスタッフ向き。(ただし男性むけかな)


 黒船キャビンは、コンセントが一つだけある。場所によるがFREESPOTの無線インターネットが使える。




  • 湾岸署の裏は海の見える、遊歩道(公園?)


 おまわりさんに聞いたら、酒盛りしてもいいけど、脱ぐなよ。との事。ただし火気使用禁止。東京湾の夜景がきれいっす。




  • デックス(ジョイポリスの上)にあるインド料理屋は辛い。でも夜景がきれい。


 





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