2016年5月11日水曜日

ボール盤でゾートロープ

解説もなしに、結果だけ動画にアップしているものを説明。
ボール盤で作った、ゾートロープです。



NHKのテクネ (http://www.nhk.or.jp/techne/)に応募した作品です。映像として作るべきか、技術デモとして作るべきか3秒悩んで諦めて、技術フェチにだけわかる動画になりました。「ゾートロープ」というタイトルとセットで始めてやってる事がわかります。そもそも被写体がボール盤な時点で、技術フェチ以外お断り感ありますね。


ドリルに付いている円盤にはTECHNEと文字が掘ってあって、そこだけ光が通るようになっています。そこに狙った場所に文字が来た時にタイミング良くLEDで光を照射する事でTECHNEの影を出します。


簡単に見えるでしょうが、カメラで撮影するためにはちょっと大変な裏側があります。

1.カメラは約30fps
1秒間に30回撮影するという事は、ボール盤が一秒間に31回だけ回ると回転のタイミングとシャッターのタイミングが微妙にあってしまって、31-30=1Hzで光が点滅してしまいます。ボール盤の回転を秒間100回転ぐらいにして点滅が気にならないのようにしています。
2.文字がぼけると格好悪い
光を長い時間照射すると、円盤が回ってしまうので、文字がぼけます。格好悪いですね。攻めて1/100回転ぐらいの時間にしたいとします。上にかいたようにボール盤は秒間約100回転、かつ1/100回転精度でLEDをON/OFFしたい。となるとLEDを1万分の1秒しか点灯させてはいけません。こんな感じで、わりとタイマー制御をしっかりとしなければいけないので「arduinoのdelay関数で適当にやろう。」では無理です。普通にプログラムを書く必要があります。
3.暗いと映らない
これはやるまで忘れていたんですが、点灯している時間は1/100なんですね。なので1WのLEDを使っていてもまるで10mWのLEDのような暗さになります。なので後付けで虫眼鏡をつけてLEDをスポットライトにしています。

暗いので諦めた事
暗くて残念画質なのでよくわかりませんが、文字が止まって見えるようにドリル刃も止まってみえます。止まっているドリル刃が穴をあけていく様子はストップモーションアニメのようで楽しいですよ。もう少し明るいLEDを在庫しておけば良かったですね。



参考:LEDのスポットライト化
 パワーLEDをスポットライト化する時は出来るだけ倍率が高くて、口径の大きな虫眼鏡を使うといいです。LEDはおおよそ焦点距離におく事になります。虫眼鏡の倍率と焦点距離の関係は⇒http://www.ikeda-lens.co.jp/guide/index3.php 。近ければ近いほど、大きければ大きいほど沢山の光がレンズを通過しますね。それだけの理屈です。
 昔はちょくちょく3倍倍率のレンズを100鈞でもみかけたのですが、最近は2倍ばっかりですね。

ちなみに、弾丸型のいわゆる普通のLEDの場合は元々の形状が非常に倍率の高いレンズなので+α程度のレンズで十分です。





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