イメージ的にこんなやつです。このミュージシャンが変更になった、バンド名に「.」が抜けていたとかいう連絡さ五月雨式にやってきます。
ステップ1:情報を一カ所に集める
西院フェスの場合は、Webで全てを管理してますが、いきなりハードル高いデスよね。Google docなんかでエクセルを共有するだけでも良いかと思います。エクセルでやるならばvlookupなどを使って、スケジュール一覧にバンドIDいれれば、そこから各種データを切り出せるよ!っていうセルマクロが要るとは思います。
ただし全員がそのデータを見て「便利」と思わないと積極的に更新してくれません。各自の連絡をうけて一人で更新すると気が滅入るので、各ブッキング担当・会場担当が自分で更新してくれる空気作りに数年かかりますが、できちゃうと超楽です。
西院フェスでは以下のように一カ所のデータを多面的に使う事で、全員がソコに有るデータが原本という風に認識しています。
- ブッキング担当の音源選考用データベース(音源が貼り付けてあって聴ける)
- Webに載せる用のライブスケジュール(自動で連動)
- パンフ/ポスター担当がスケジュール及び、ミュージシャン/会場一覧覧をGET
- 出演時間の交渉のための各会場担当用の連絡先一覧
- PA番長が会場ごとに機材仕込むための要望機材一覧表
- PAマンが会場で使う出演順のセッティング図一覧
https://saifes.net/joinA/artist_json.php?e=2017spring
ステップ2:データを流し込む
データをイラレのスクリプトを使って流し込みます。文字列がはみ出たりするけれども、どうせフォント縮小でいくのか、改行でいくのかパンフ担当が拘りたいところなので、何もせずはみ出たまま流し込みます。この時流し込む座標はスケージュール時間と、テンプレートとなるイラレファイルから計算して座標を求めています。なので既に作ったスケジュール枠の上にレイヤーを重ねれば左上の絶対位置は正しいという風になります。
ステップ3:差分を自動生成する
流し込みができたので完成と思いがちですが、字詰めも終わったぞ〜〜って時に変更依頼がきたりします。ここでゼロから流し込みするわけにはいきません。ということで、差分情報を元に変更一覧を作ってあげます。この変更一覧は上の流し込みにつかったjsonを流し込みした日付を付与して保存しておくことで解決です。その流し込みからの差分をしりたいので、二つのjsonをひかくするだけでOKです。diffsche.pyという専用のプログラムで差分があったスケジュールだけを出してくれるので、そこだけ修正漏れがないかを確認すればOKです。
会場担当がバンド名やジャンルを修正して、それをパンフ担当に伝えてなかったって事がよくあるのですが、そういう伝達漏れの心配はこれでなくなります。
そして、デザイナの作業も変わります。五月雨式に対応するのではなく、デザイナが作業するタイミングで差分データの作成をデータ提供者に要求するのです。確認工数が減るとともに、工数が読みやすくなります。
参考
ソースコードはここに置きました。以上の事を発注者側が全部やるのは無理にしても、こういう管理ができるように、せめて、デザイナには一貫されたフォーマットで矛盾のないデータを作って渡してあげましょうね。https://bitbucket.org/akira_you/saifes_nagasikomi