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大学院と一まとめに言っているけれども、大学院には「修士課程」と「博士課程」があります。
(学校によっては博士前期、後期とよぶところも)
ちなみに、普通の4年生大学は「学士課程」とよばれます。
一般によく言われる基準として、それぞれ以下の基準があるといわれてます。
(法的にはどうかはしらないですが、多くの教授・先輩からこう言われる)
- 学士:指導の下、研究という作業をできる
- 修士:研究を自らの力で進められる
- 博士:研究の成果を世に出すことができる
で、工学部に限って言うと、現在は修士まで行って就職という事が多いです。
元記事では研究の成果という意味での生産性を気にかけているように見えるんだけれども、
学生の身分である事を考えると成果を出せるような人材に育ってもらう事が重要だと思うのです。
もちろん、そのために成果を意識して日々研鑽を積むのはすばらしい事ですし。
元記事の人の努力はすばらしいとおもいますが。安直に単位を非難もできないかなと。。。
ちなみに、私の場合ですが修士を出て企業で研究開発の仕事をしています。
私個人の視点でしか見れないですが、退屈だった授業の単位もあながち無意味じゃなかったな~と思います。もちろん私も学生時代は研究に追われて、そんな微妙な時期に必修単位入れんなと憤慨していた口でしたが(笑
現在のお仕事は計測機器の会社に勤めて、信号処理の研究開発を行っています。
物理の応用がメインみたいな計測機器が多いので、会社からみれば付随して必要って程度の研究ですが。
仕事のボリューム的には3ヶ月で学部の卒論レベルの研究をこなす程度です。
難易度という面では、製品を作っている最前線のエンジニアが
「なんとなく6割がたはうまくやれる方法が有るんじゃね?でもぱっとはうまい方法思いつかないなぁ。」
と思うような事を、がんばって目標の性能が達成するようあらゆる手を尽くすお仕事です。
ここで「あらゆる」手を使うというが、私の研究開発の生産性を考える上では役に立つことが多いです。会社の根幹の技術に関する研究の場合は専門を極める事も必要でしょう。でも、世の中に出る製品って根幹の技術だけじゃなくて、実際にお客さんが使うには色んな技術を投入する必要があるんです。そんな領域で戦うエンジニアもいっぱいいるんです。そんなとき、専門の研究領域だけじゃなくて色んな広い知識を実際に投入できる能力が生産性に大きく響きます。(すくなくとも私の仕事では)
なので、「広い知識」を授業の単位で得て、「知識を実際に投入する能力」を研究を通して身に着けるっていういみでは、単位もあながち批判されるものじゃないかなと思います。
もちろん大学院のシステムはまだ改善の余地はあるとは思いますが、ガミガミ言うほどひどくも無いかな?というのがいちエンジニアとしての素朴な感想です。
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